菊水山の下りでは明確に膝に痛みを感じた。それも両方の膝に…。最近は膝が痛くなることはなかったのだが,今回は両方が痛かった。ただ,激痛という感じではなく,言うほど大した感じではなかったので,あまり気にせずに下った。
天王吊橋に着いたのは菊水山山頂から16分後の10:52 だった。それっていつもとほぼ変わらへん。これなら下りもなんとかなりそう,と思った。
鍋蓋山の上りもやっぱりしんどかった。そこでは男女のペアの登山者の方に追いついたが,途中からそのお二人について登った。話をしながら登ったからか,しんどさをあまり感じずに済んだ気がする。
お二人も初の六甲全山縦走への挑戦で,遠征してきているからなんとしても今回最後まで行きたい,と言っておられた。彼らも出発は5時半ぐらいだったみたい。最後まで行けたのかな??
鍋蓋山から市ヶ原まではあまり記憶にない…。しんどい,しんどいばかり思ってたからかなぁ?
大龍寺の駐車場のところの自動販売機でアクエリアスを2本(600mL)と 350mL の缶に入ったアクエリアスのスパークリングを補充しておいた。
ここまでアクエリアス 2L を持って出発して,600mL を4本,スパークリングを 350mL 追加したので,合計 4.75L となっていたが,最終的にこれらは余裕でなくなった。
さらに後で水を 600mL 追加したので1日で5.35L の水分を摂ったことになる。しかしそれでも縦走後に体の水分が足りない感じがした。やっぱり全山縦走するには暑かったってことやろね。
市ヶ原に着いたのは出発から4時間ほど経った 11:55 だった。市ヶ原では櫻茶屋のおばちゃん(お姉さん?)と目があい,私だと認識されてしまった。
そうなると寄らないと,と感じて中に入ってしまった。ま,最初からフランクフルトを食べようかな?と思っていたので問題ないが,お金を出して,とかがめんどくさいからそのまま通過するか?とも考えていたので,その案がなしになったってことやね。
フランクフルトをほおばりながら先に進んだ。すぐに食べ終わったので市ヶ原の先にあるハイカー用のゴミ箱に串を捨てておいた。
そこから摩耶山まではなかなかに辛い行程が予想された。1時間半かかるかもなぁ,という感じだった。実際には1時間19分かかっていた…。あかんやん。やっぱりあの区間が一番しんどかったなぁ…。完全に失速を感じていたし。
その時点で10時間とか10時間半での縦走は無理そう,と予想できた。11時間切りもやばいかも。と思った。ま,コンディションを考えたらとりあえず全山縦走できればいい,と考えることにした。
摩耶山掬星台では自動販売機で缶コーヒーを買って飲んだ。しかし一番美味しそうと思った缶コーヒーは「10円玉の釣り銭切れ」のために買えず,カフェオレみたいなのを買った。釣り銭切れはなんとかしてほしいなぁ…。
そこからアゴニー坂を下ったが,手前のオテル・ド・摩耶は解体作業の最中だった(その日は作業はしてなかったが,いかにも解体中という感じだった)。あの跡地はどうなるのかねぇ?
アゴニー坂の下りでも膝が痛いと感じていたが,距離も短いし,ストックをついてなんとかごまかして先に進んだ。
摩耶山掬星台から調子がよければ4時間もあれば宝塚の宝来橋南詰にたどり着けるが,今回は膝が痛いし,疲れもあるから5時間か,下手すると6時間かかるかもなぁ,と思いながら進んだ。
しかし,神戸市立自然の家前から三国池下への上りは言うほどペースダウンしなかった気がする。気のせいかもしれないが…。
三国池下で車道沿いに出てからは,ただただもくもくと歩いた。ほんとに何も考えてなかったなぁ…。
ガーデンテラスを出たのは摩耶山掬星台から1時間半ほど経った午後3時だった。そこから東六甲縦走路分岐まで45分ほどで歩いた。
そこからいつもなら2時間かからずにゴールできるが,今回は膝が痛いのでどうなるか全く読めなかった。
とりあえず行けるだけいこうと思って下り始めた。下り始めると急な下りもストックを駆使して強引に下れる感じがした。
そして,どちらかと言うと右膝の方が痛く感じた。左膝の方がかなりましだったので,今回の下りはできるだけ左足で着地しよう,と思いながら下った。
そんな風にごまかしながら進むと,東六甲縦走路分岐から船坂峠まで27分だった。それっていつもの25分とあまり変わらへん。そうなると俄然元気が出てきた。
キツめの下りは膝が痛いが,ゆるーい下りや平地,そして上りでは右膝は痛くなので,それなりの時間でゴールできるかも,と思った。午後4時前に東六甲縦走路に入ったので,うまくいけば午後6時前にはゴールできそう,と思った。
でも,右膝は最後まで痛かったが…。
その先は急な下りはストックを駆使し,左足で着地する,という作戦で進んだ。ゆるい下りや平地でも左足で進むイメージ(ポニーステップのような感じ)で進むとラクだった。
逆にゆるい上りは右足で体を前に押し出すようにすると意外と走れた。右足は下りであまりメインにならない代わりに上りではエンジンのようになる感じだった。
それでも全体的にペースが上がらず,船坂峠から大谷乗越まで31分,大谷乗越から塩尾寺まで 36分かかってしまった。
そして出発から10時間22分後の 17:18 になんとか塩尾寺にたどり着いた。
そこから先の舗装路も辛かった。いつも塩尾寺からの下りは辛いが今回は右膝痛のためにもっとしんどかった。
しかし,なんとか左足着地を徹底することでまあまあのペースで下れた。最後,宝来橋南詰の交差点が見えてからは,1分でも早くゴールを,と思って結構ダッシュしてしまった。
そして出発から10時間46分経った 17時42分に宝来橋南詰にたどり着いた。
10時間45分を狙ったが,微妙に越えてしまった。秒まで見たら10時間46分は切ってるねんけどね。
ま,細かいことを言っても仕方ないので,11時間は切れたからよしにしよう。
東六甲縦走路に入った辺りではあと1時間余分にかかるかも,と思っていたので,11時間切れたのはよかった。
そして,ナチュールスパ宝塚で汗を流し,ビールを飲んでから帰路についた。
それにしても,何度歩いてもやっぱり宝塚遠かった…,と感じた1日だった。