須磨浦公園から鵯越駅までは,序盤ということもあり,みなまずまずのペースで進んでいた。
途中,誰かが高倉台のピーコックで食料を調達し,何人かが妙法寺の交差点付近で飲料を補給した。
その後,高取山の安井茶屋先の公園でトイレ休憩して,ほかは黙々と歩きながら先に進んだ。
鵯越駅を過ぎると徐々に登りが始まるので,登りが速い人達を先導にして進んだ。
そして,菊水山の登り口(急登始まるポイント)で少しだけ休憩してから六甲全山縦走のハイライト区間に入っていった。
菊水山の登り口から摩耶山掬星台まではかなりのアップダウンが続く区間であり,集団でペースを合わせて歩くには不向きな区間である。
そこで,各自がマイペースで摩耶山を目指した。
個人的な感想としては,この区間は何度登っていてもやっぱりしんどかった…。
菊水山の山頂で一度全員が集合し,その次は鍋蓋山で全員が集合した。
その間はみながそれぞれのペースで歩いた。
須磨浦公園から高取山を登ってきてある程度疲れがある足で,菊水山,鍋蓋山,摩耶山と歩くのはいつも修行でしかない。
歩いている時は,なんでこんなしんどい思いして歩くんやろ,と思うが,歩き終わるとまた挑戦したくなる。
不思議なものやねぇ…。
鍋蓋山山頂では,数名が靴ずれ対策のために絆創膏やテーピングテープで足の保護をした。
これは過去に六甲全山縦走した際,後半ひどい靴擦れになって大変だった経験からだった。
その後,もくもくと大龍寺下の広場に向かった。
大龍寺下の広場には六甲全山縦走大会の頃には必ず自動販売機が設置してあるので,
そこでみな飲み物を調達し,食べ物を食べてエネルギー補給をしておいた。
太龍寺の後,市ヶ原でトイレ休憩だけしてさっさと摩耶山を目指した。
摩耶山への登りも各自がマイペースで登る作戦にした。
私はいつも市ヶ原から摩耶山までは1時間半を目安にしている。
今回もみんなに1時間半が目安,と伝えておいた。
この1時間半はすごく早い時間ではないが,長い縦走の中では言うほど遅い時間でもないと思っている。
とにかく,市ヶ原から摩耶山までは1時間半以内を目標にして歩き出した。
結果的に,トップが1時間5分ほど,2番が1時間20分,残りのメンバーも1時間半以内で登ることできた。
この時点で須磨浦公園の出発から7時間半が経っていた。
私はいつも須磨浦公園の出発から7時間を目安にしているが,30分の違いは集団だとどうしても要所々々で止まっている時間があるから仕方ない。
逆に,みながこのペースで歩けているので,この時点でみんな宝塚まで行けそう,と思えた。
それでも,六甲全山縦走路は全線で実質 45 km に対して,摩耶山掬星台までで約 25 km なので,残りが 20 km ほどある。
つまり摩耶山掬星台からもまだまだ簡単には歩けるわけではなく,ひたすら修行が続くことを意味している。
実際に,今回は摩耶山掬星台から宝塚宝来橋南詰まで6時間かかった。
その6時間の間は,摩耶山までで既にかなり疲労した足に鞭打ちながら歩く感じだった。
それでも公式のルート通りに行くために,三国岩の近くまで行き,ガーデンテラスから先もアップダウンが多い登山道を進んだ。
ちゃんと六甲山最高峰にも寄ったし…。
六甲ガーデンテラスでトイレ休憩し,極楽茶屋跡で水分の確保をした後は,もくもくと歩いた。
口数もかなり減ってきて,まさに黙々と修行という感じだった。
また,天候が良くないためかハイカーが少なく,結構寂しい感じだった。
六甲山最高峰にあがった時も全然人がいなかった。
我々が最高峰に着いた頃は霧が出始めていたので,人がいなくても仕方ない感じだった。
六甲山最高峰に着いたのが午後4時半頃だった。
この季節は夕方5時を過ぎると急に暗くなる。
そのため,東六甲縦走路(山道)に入ってからかなり長い距離ヘッドライトで歩かないといけないことが確定した。
実際,東六甲縦走路に入ってから30分たたないうちにヘッドライトが必要になった。
今回のメンバーはみなこの区間を歩いたことがあるので,先頭を歩く人を募ってみたが,だあれも先頭にいってくれなかった。
仕方ないので,私がずっと先導した。
何度も歩いてだいたいの道は覚えているが,やっぱり暗い中をヘッドライトで歩くのは疲れるねぇ。
東六甲縦走路から宝塚の宝来橋南詰まで GPS の距離で 10 km ある。
下りが得意なら2時間ちょっとで歩けるが,あまり下りが得意でないメンバーも多く,さらに暗い道だったのもあり今回は3時間かかってしまった。
暗くて登山道以外は見えない状況で,さらに黙々と歩く感じになった。
それでも最後までみんなしっかりとしたペースで歩き続け,午後7時頃に無事,塩尾寺(えんぺいじ)に到着した。
その後,急な下りの車道を足が痛いと言いながら下り,午後7時半すぎに宝塚の宝来橋南詰に到着した。
いつも宝塚の宝来橋南詰にゴールした後は,すぐそばのナチュールスパ宝塚で汗を流すことにしている。
ナチュールスパ宝塚は宝塚温泉とも呼ばれ,聞いた所だと有馬温泉と同じ温泉になるらしい。
その温泉に入った後,みんなで居酒屋に行って打ち上げをした。
そして,午後10時頃解散してみな家路についた。
今回は神戸市発行の公式地図の正規ルートにしたがって六甲全山縦走してみた。
最終的に5名が完走できた。
時間は13時間半だった。
どうもみんなで歩くと13時間半ぐらいかかるみたいな感じである。